「大切な家を売るのだから、たくさんの不動産会社に声をかけて競わせたほうが、早く高く売れるはず!」そう考えて「一般媒介契約」を選ぶ売主様はとても多いです。
確かに、窓口を広げて多くの不動産会社に競ってもらう手法は、一見すると合理的で賢い選択に思えます。
しかし、不動産業界の仕組みや現場の心理を紐解いていくと、実は一般媒介には売主様が損をしてしまうかもしれない「意外な落とし穴」が隠されています。
今回はその裏側を詳しく解説します。
1. 落とし穴①:不動産会社が「広告費」をかけにくくなる心理
不動産の売却活動には、チラシのポスティングやインターネット広告(SUUMOやLIFULL HOME’Sなど)への掲載など、多額の広告コストと人件費がかかります。
もし「専任媒介」であれば、売却が成立した際に必ず自社に仲介手数料が入るため、会社は安心して最初からドカンと広告費を投入できます。
しかし「一般媒介」の場合、どれだけ自社でお金と時間をかけて広告を頑張っても、他社で先に売れてしまえば売上は「ゼロ」になります。
そのため、不動産会社の本音としては「お金をかけて広告を出すのはリスクが高い」と考えてしまい、どうしても活動が消極的(後回し)になりがちなのです。
2. 落とし穴②:「購入希望者」の情報が不透明になる
専任や専属専任契約の場合、週に1回~2週間に1回、不動産会社から「今週は何件の問い合わせがあり、どんな案内をしたか」を書面やメールで定期報告する義務が法律で決まっています。
一方で、一般媒介契約にはこの「活動報告の義務」がありません。
そのため、各社が今どんな売却活動をしていて、物件に対してどんな反響(「価格が高い」「間取りが合わない」などの買い手の生の声)があるのかが売主様に見えにくくなります。
情報のフィードバックがないため、売れない原因の対策や価格調整のタイミングを見極めるのが難しくなってしまうのです。
3. 落とし穴③:レインズ(指定流通機構)への登録が任意であること
日本の不動産業界には、売りに出された物件情報を全国の不動産会社でリアルタイムに共有する「レインズ」という国指定の強力なネットワークシステムがあります。
一社限定の専任契約では、このレインズへの登録が法律で義務付けられていますが、一般媒介の場合は「任意(登録しなくてもいい)」とされています。
もし依頼した不動産会社がレインズに登録しなければ、情報は買い手を探している他の会社に広がらず、結果的に「何社にも頼んでいるのに、世間にはあまり情報が出回っていない」という本末転倒な状況が生まれることがあります。
4. 落とし穴④:売主様自身の手間とスケジュール管理が大変
一般媒介で3社や4社に同時に依頼した場合、物件の状況確認や案内(内見)のスケジュール調整、購入希望者からの条件交渉の窓口がすべて「会社の数だけ」バラバラに売主様へやってきます。
「A社からは〇日の内見を頼まれ、B社からは価格交渉の相談が来ている」といったやり取りをすべてご自身で交通整理しなければならず、想像以上の手間と精神的負担がかかります。
また、どこか1社で成約した際には、他のすべての会社へ速やかに「売れました」と解約の連絡を入れる義務もあり、手続きが煩雑になります。
5. 一般媒介をあえて選ぶべき「正しい使い所」とは?
ここまでデメリットをお伝えしてきましたが、一般媒介が決して悪いわけではありません。
以下のようなケースでは、一般媒介が非常に強力な武器になります。
- 駅前の人気エリアなど、誰が見ても「すぐに売れる」好条件の土地
- すでに自分の中で「複数の信頼できる不動産会社」が絞り込まれていて、健全に競わせたい場合
- 親戚や知人が買ってくれる可能性が高く、一社に縛られたくない場合 物件のポテンシャルが高く、放っておいても買い手が群がるような特別な物件であれば、一般媒介で広く窓口を設けるメリットを最大限に活かすことができます。
まとめ
「多くの会社に頼める自由さ」がある一般媒介ですが、裏を返せば「どの会社からも100%の本気度を引き出しにくい」という諸刃の剣でもあります。
一般的な住宅や、買い手が限られる少し地方の物件であれば、信頼できる1社をパートナーに選んだ方が、結果的に売却への近道になることが多いのです。
諏訪市・茅野市・岡谷市・下諏訪町・富士見町・原村の諏訪6市町村においても、エリアや物件の性質(古い空き家、郊外の土地など)によって、一般媒介が向いているか、専任が良いかは大きく分かれます。
私たちエコシステムは、ただ「専任がおすすめ」と型にハメるのではなく、お客様の物件のリアルな価値を査定した上で、どちらの契約が最も得策かを客観的にアドバイスいたします。
大切な売却活動で迷走してしまわないよう、諏訪地域の市場を知り尽くした私たちが最適な戦略を一緒に組み立てます。
メールでお問い合わせ
メールフォームはこちら
LINEでお問い合わせ
LINEはこちら

