その「私道」、トラブルの元?購入前に必ず確認すべき権利関係

「目の前に道があるから、車も通れるし家も建てられる」と考えるのは、不動産選びにおいて非常に危険です。

その道が公道(市道など)ではなく、個人や法人が所有する「私道」であった場合、住宅ローンの審査や将来の生活、さらには売却時にまで大きな影響を及ぼすことがあります。

今回は、私道にまつわる権利関係の注意点を解説します。

1. 「通行」と「掘削」の承諾があるか

私道において最も重要なのが、他人の土地を通るための「通行承諾」と、水道管などを埋設・修理するために地面を掘る「掘削(くっさく)承諾」です。

  • 承諾がない場合のリスク: もし所有者から承諾が得られていないと、将来水道管が破裂した際に「自分の土地を掘らせない」と言われて修理ができない、あるいは通行を制限されるといったトラブルに発展する恐れがあります。

2. 「私道負担」と維持管理費の分担

私道の一部を所有している場合、その面積に応じた「私道負担」が発生します。

  • 管理の責任: 私道は公道と異なり、市が直してくれることはありません。舗装が剥がれたり、雪かきが必要になったりした際の費用は、利用者同士で出し合う必要があります。
  • 固定資産税: 公共の用に供されていると認められれば非課税になるケースもありますが、基本的には所有者に納税義務があることも覚えておくべきポイントです。

3. ローン審査への影響

銀行は「担保価値」を厳しく審査します。

接している道路が私道で、かつ通行・掘削の承諾書が揃っていない物件に対しては、融資を拒否したり、条件を厳しくしたりすることがあります。

 「家は気に入ったのに、道のせいでローンが通らない」という事態を防ぐためにも、検討の初期段階で道路の種別と権利関係を確認することが不可欠です。

4. セットバック(道路後退)の有無

古い住宅地にある私道は、幅員が4mに満たないケースが多々あります。

この場合、新しく家を建てる際に「道路の中心線から2m」まで敷地を下げなければならない(セットバック)ルールがあります。 

これにより、実際に使える敷地面積が図面よりも大幅に減ってしまうことがあるため、建築計画に狂いが生じないよう注意が必要です。

5. 所有者が「行方不明」という現代の課題

私道の所有者が数十年前の古い名義のまま放置され、相続人が全国に散らばって連絡が取れないというケースが全国的に増えています。

 いざ承諾書をもらおうとしても、全員の判子を揃えるのに数ヶ月から数年かかることもあります。

プロの調査では、こうした「登記簿上の所有者の現況」までを追いかけ、リスクを事前に提示します。

まとめ

私道に接する物件は、価格が比較的安く設定されているなどのメリットもありますが、それ以上に「目に見えない法的な縛り」が多いのも事実です。 

「道」は一生の付き合いになるインフラ。

購入前にその権利関係がクリアになっているか、将来の売却時に足かせにならないかを、専門的な調査結果に基づいて判断することが、安心な暮らしへの第一歩となります。

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